能ガキブログ

能楽初心者が未知の楽しみを追求するブログ

三井記念美術館にある能面「花の小面」

先日参加した「お能にトライ!」という体験講座内で、能楽師の小島英明さんが能面について解説されました。

そこで東京都内で見られる重要文化財「花の小面」の話をされました。

小面(こおもて)とは静かなほほ笑みをたたえた若い女性の面。その中でも豊臣秀吉が愛蔵した「雪・月・花」という3つの小面があり、そのうちの「花」が、三井家が所有する日本橋三井記念美術館に所蔵されています!

こちらがその「花の小面」です。三井記念美術館の過去の展覧会の画像を勝手にお借りました。

室町時代石川龍右衛門(たつえもん)作と言われ、「雪」は京都の金剛流宗家が所有しています。「月」徳川家康に贈られた後、江戸城炎上で焼失してしまったそうです。

直近では年末年始に、同美術館の「国宝雪松図と能面X能の意匠」という展覧会で「花の小面」が展示されました。能面の裏側までしっかり見せる形で能面が並ぶのは、2014年の「能面と能装束 ─ みる・しる・くらべる ─」以来、9年ぶりだそうです。

私もたまたま観に行っていて「花の小面」を拝見しました。当時はそんな貴重な面だと知らず、有り難がることなく普通に見てしまいました。残念。

今まで能楽鑑賞中に能面を意識することはあまりなかったのですが、当展で近くでいくつも鑑賞し、思いました。能面って割と左右非対称なんだなって。左右の目の角度が微妙に違ったり、鼻が真っ直ぐではなかったり。手作りの味以上の左右非対称で、意図的なデザイン。それでよりリアル感が出たり、多彩は感情表現が可能になったりするんですかね?